続・腸管出血性大腸菌~少ない?食中毒、多い感染症~
今般のユッケ集団食中毒事件の原因となっている腸管出血性大腸菌(以下、EHEC )ですが、力ンピ口バクターやノ口ウィルス等に比べて食中毒事件数が少ないことを前回の衛生通信でご紹介しました。一方、感染症発生動向調査のEHECの報告数(保菌者を含む)は、食中毒による患者数より10 倍以上多いことがわかっています。
感染症発生動向調査によるEHECの報告数3000~4600 人のうち、感染していても症状が出ない人(無症状病原体保菌者)が35% も占めています。この場合、感染の自覚が無いまま食品汚染を起こす危険性があり、要注意です。
飲食店などの調理従事者は定期的に検便を実施し、感染の有無を確認しましょう!
(2011.05.19 更新)